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コーヒーカンタータと愛の牧歌劇   開催終了

[イベント概要]

会場兵庫県立芸術文化センター神戸女学院小ホール
座席表を見る(PDF)
日程 2022年4月27日(水)開催終了
時間19:00開演(18:30開場)
料金 3,000円(全席座席指定)
チラシ

プログラム

J.S.バッハ:カンタータBWV211番「コーヒー・カンタータ」
G.C.メノッティ:アマールと夜の訪問者

バリトン歌手三原剛がプロデュースする楽しい演奏会

コーヒーをめぐる父娘の掛け合い~J.S.バッハの”コーヒー・カンタータ”
18世紀、北ドイツのライプツィヒでは、トルコから伝来した「コーヒー」の人気が高まり、コーヒー依存症まで現れていました。まち娘のリースヒェンもその一人で「コーヒー大好き。千回のキッスよりもワインよりも大好き。わたしを慰めたけれぱコーヒーをちょうだい」広言しています。しかし、リースヒェンの父親で頑固者のシュレンドリアン(ドイツ語で「旧弊な人」の意)はこれをとがめ、「コーヒーをやめないと結婚させない亅と言い渡します。対する娘は、コーヒーを断念すると見せかけ、「コーヒーを飲むことを認めない男は家には入れない」と反撃します。そんな父娘の掛け合いを音楽にしたのがJ.S.バッハ(1685~1750)のカンタータ(大規模な合唱曲)「おしゃべりはやめて、お静かに」(1732~34年作曲)、通称コーヒー・カンタータです。作詞者は詩人のクリスティアン・フリードリヒ・ヘンリーツィ(筆名ピカンダー)です。全10曲から成り、第4曲の、リースヒェンによるアリア(コーヒーへのラブソング)が有名です。
バッハというと宗教音楽家のイメージが強いけれど、このような世俗カンタータ(世事を題材にした曲)もたくさん作っています。バッハは歌劇作品を遺していませんが、この曲などは小オペラ、いえオペレッタ(喜歌劇)あるいはミュージカルに匹敵する曲といえましょう。

今回の主なキャスト・スタッフ

シュレンドリアン(父)/三原剛・リースヒエン(娘)/上野舞・レチタティーヴォ(語り)/磯本龍成
【ピアノ】垣内みどり・【フルート】坂田愛夏・【演出】福井雅志・【コレペティトゥア】兒玉千沙子

ほのぼのとした寛容のものがたり~メノッティの “アマールと夜の訪問者”

イタリア系米国人作曲家のジャン=カルロ・メノッティが作曲した1幕の歌劇です。(原題は Amahl and the Night Visitors)。米国のNBCテレビ放送用に作られ、初演(放映)は1951年12月24日でした。内容にちなみ、現在はクリスマスもの歌劇の定番になっています。オリジナルの台本(英語)も、メノッティ自身が手がけています。邦訳題では「アマールと夜の来客」「アマールと三人の王様」「アマールと三人の博士」なども使用されています。

ものがたり

紀元1世紀の、ベツレヘム(ヨルダン川西岸地区南部にあるパレスチナの都市)の外れの村が舞台です。村の少年アマールは母親と二人暮らし。歩行障がいがあるけれど、愉快で優しい心の持ち主でした。ただ、ほら話をするのが大好きという困った一面もありました。ある夜、 部屋から外を見ていたアマールは、「お母さん!うちの窓いっぱいになるくらいの大きな星が出ているよ!」と叫びます。しかし母親は全く取り合いません。その夜遅く、ドアを叩く音に母親は、「誰だか見てきて」とアマールに言います。少年が戸口で見たのは立派な身なりのカスパール、メルヒオール、バルタザールという3人の王様(新約聖書に出て来る「東方の三博士」)でした。 3王はアマールと母親に、「最近お生まれになった素講らしい子どもに貢ぎ物を届けるだめ、旅を続けている。ここでしばらく休ませてもらえませんか」と頼みます。 母は喜んで応じ、村人たちから食べものを集めて施し、羊飼いの歌と踊りまで披露し、楽しませようとします。夜も更けて母親は、3人の王が贈り物にするという黄金に見入り、我が子のためにと、つい手を伸ばします。これを王の従者が見とがめます。アマールは「お母さんをぶたないで!」とかばいます。すると王の一人、メルヒオールは「母よ、これはあなたがとっておきなさい。私たちの聖なる御子は、神から祝福される国を作るために黄金など必要ないのでしょうから」と言い切ります。出来心を悔いる母は、「その嬰児に、何一つ贈り物を捧げることができません」と嘆きます。これを聞いたアマールが「お母さん、僕の杖をあげようよ」と応じると、少年の脚が癒える奇跡が!!

今回の主なキャスト・スタッフ

アマール/木佐麻友子・母親/西畑賀世・カスパール王/福井雅志・メルヒオール王/三原剛・バルタザール王/漆山大吉・従者/磯本龍成・村娘/太島優希
【ピアノ】南なほき・【オーボエ】田代奈々・【演出】河田早紀・【コレペティトゥア】兒玉千沙子