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長富 彩ピアノリサイタル2025

[イベント概要]

会場神戸朝日ホール
座席表を見る(PDF)
日程 2025年7月13日(日)
時間14:00開演(13:30開場)
料金 一般 3800円 大阪新音・神戸新音会員 3500円 (全席指定 税込) 【主催】大阪新音・神戸新音(共催)
チケット購入 大阪新音

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チラシ
長富彩プロフィール画像

長富 彩、「展覧会の絵」を弾く

プログラム

ラフマニノフ:絵画的練習曲「音の絵」から作品39-1 ほか1 曲
ムソルグスキー:展覧会の絵
タネ―エフ:前奏曲とフーガ
チャイコフスキー:ピアノソナタ第2番

※おことわり  演奏順は未定です。また、曲目を変更する場合もあります。あらかじめご了承ください。

長富 彩 Aya NAGATOMI

2005年に東京音楽大字付属高等学校を特待生で卒業、同年よリハンガリー国立リスト音楽院にて、バルトークやリストの研究者で世界的に有名なジョルジュ・ナードルに師事。2008年より米国に拠点を移して演奏活動を開始。
同年、ニュージャージー州・プリンストン大学でのシンポジウムに奨学生として参加し、エドナ・ゴランスキーにターブマン奏法を学ぶ。2009年、NYのスタインウェイホールにてリサイタルを行い満席となった。
これまでに日本コロムビアから3枚のアルバムを、デレビマンユニオンよリ2枚の作品集をリリース。3作目にあたる「レゾナンス~ホロヴィッツ・トリビュート~」では、ホロヴィッツが愛奏したと言われる銘器スタインウェイ《CD75》をレコーディングに使用。レコード芸術誌において特選盤に選出された。
2014年11月にはYouTubeで200万再生を超えた「ラ・カンバネラ」(現在330万回突破)を含むDVD『AYA NAGATOMI IN CONCERT』をリリース。2016年12月には、キャリア初となるオール・ベートーヴェンの作品集『Aya Nagatomi plays Beethoven』をリリース(レコード芸術誌・特選盤)。2019年2月には、タカギクラヴィアより『Aya Nagatomi plays Chopin』(レコード芸術誌・特選盤)リリースした。
これまでに上海クァルテット、ウェールズ弦楽四重楽団等と共演。神奈川フィルハーモニー管弦楽団、兵庫県立芸術文化センター管弦楽団、大阪交響楽団と協奏曲を共演し、いずれも好評を博している。
近年は作曲家の生涯を題材にした講座形式のコンサートを行うほか、ラジオのパーソナリティも務めるなど、演奏活動と並行してクラシックをより多くの人に届けるための活動も行っている。2021年10月6日に、ビクターからラヴェルの作品をリリースしている。
大阪新音主催では2019年から連続して開催し、とくに2022~24年の3年間は《Colors》のテーマで連続リサイタルを開催(会場は兵庫県立芸術文化センター)、好評を博した。今回、会場を神戸に移して続会する。

長富 彩さんからメッセージをいただきました

“ロシア音楽の系譜"を追いつつ…
 今回の「長富彩ピアノリサイタル」は。19世杞から20世紀に至る口シアの作曲家、ムソルグスキーとチャイコフスキー、そしてタネーエフからラフマニノフに至るピアノの名曲(プログラムは時代順に並べたものではありません)をお聴きいただきます。
 ロシア音楽界では19世紀なかば、ロシア各地の伝説や歌・踊りなどに根ざした?自分たちの音楽”をつくる「国民楽派」運動が盛り上がりました。当時、主流をなしていたイタリア・フランス・ドイツ・オーストラリアの音楽をモデルとする「西欧音楽」に対抗するとりくみで、折からヨーロッパ各地に広かっていた民族意識の鳥まりの影響を受けたものです。
 このとき、ロシア国民楽派の中心になっていたのはバラキレフ(1837~1910)、キュイ(1835~1918)、ムソルグスキー(1839~81)、ボロディン(1833~87)、リムスキー=コルサコフ(1844~1908)らの音楽家グループで、管弦楽曲・オペラ・室内楽などさまざまなジャンルの作品づくりを試み、大きな成果を上げていました。先の面々は後に、ロシア五人組と呼ぱれるようになります。「五人組」による優れた作品は多くの支持を集め、影響は後世にも及びます。
 「五人組」と同じ時期に作曲活動を行っていたチャイコフスキー(1840~93)は、五人組の活動と作品を評価し、親交も結びましたか、国民楽派には加わりませんでした。目指す音楽が異なっていたからです「五人組」や、その共感者があくまで“ロシア的芸術音楽"を貫こうとしたのに対し、チャイコフスキーは西欧音楽の技法・書法のもとでロシア民族音楽の旋律やリズムなどを採り入れた、独自の洗練された楽曲をつくることに腐心しました。ゆえに、チャイコフスキーの音楽は当時、ロシアで「西欧派」と呼ばれました。
 チャイコフスキーは作曲・演奏活動のかたわら、モスクワ音楽院で教べんも執ります。タネーエフ(1856~1915)は、そのときの教え子です。さらに、チャイコフスキーが才能を認め、目をかけたのがラフマニノフ(1873~1943)です。ラフマニノフはモスクワ音楽院でタネーエフにも師事しています。2人は?チャイコフスキーの音楽”を受け継ぎました。
 このように、19世紀以降のロシア音楽は、国民楽派と西欧派の2つの音楽様式が並び立ち、絡み合うかたちで発展していきます。そうした系譜を念頭に、長富彩が企画・構成したのか今回のリサイタルです。ぜひおたのしみください。

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