小山 実稚恵のピアニズム 大阪リサイタルシリーズ2023   開催終了

[イベント概要]

会場住友生命いずみホール
座席表を見る(PDF)
日程 2023年4月23日(日)開催終了
時間14:00開演(13:30開場)
料金 一般:S席5,000円 A席 4,500円 会員:S席 4,500円 A席 4,200円
チラシ
小山 実稚恵

大阪新音は2023年以降も小山実稚恵さんのリサイタルを継続開催します。

大阪新音は、小山実稚恵さんによる12年間24回にわたる「ピアノ・ロマンの旅」シリーズ(2006~2017年)、続いて2019年から「ベートーヴェン、そして・・・」シリーズを主催公演してきました。「そして・・・」は22年6月で終幕となりましたが、それとともに「小山さんの、いずみホールでのリサイタルはずっと続けてほしい」、「来年からどうなるの?」といった問い合わせが続きました。”小山ファン”、”ピアノ音楽ファン”の熱い想いを小山さんに伝え、23年以降も引き続き大阪で演奏会を定期開催していただくことになりました。しかも、小山さんが自らのピアノ音楽の解釈・演奏技法などを、テーマを立てながら披露していくという、大阪オリジナルの「シリーズ企画」です。
大阪新音会員やファンの皆さんの希望も採り入れながら、毎回の内容を組み立てていきます。
今回は「心の詩(うた)」がテーマです。

プログラム

ブラームス:3つの間奏曲Op.117‐1変ホ長調
ブラームス:3つの間奏曲Op.117‐2変ロ短調
ブラームス:6つの小品Op.118‐2間奏曲第2番
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960

アンコール

シューベルト:即興曲変ト長調Op.90-3
シューベルト:即興曲変イ長調Op.90-4

リーフレット

小山実稚恵 Michie KOYAMA,piano

圧倒的存在感をもつ日本を代表するピアニスト。チャイコフスキー国際コンクール、ショパン国際ピアノコンクール入賞以来、常に第一線で活躍し続けている。

協奏曲のレパートリーは60曲を超え、国内外の主要オーケストラや指揮者からの信頼も厚く、数多くの演奏会にソリストとして指名されている。

16年度 芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した『12年間・24回リサイタルシリーズ』(2006年〜17年)や『ベートーヴェン、そして…』(2019年〜21年)が、その演奏と企画性で高く評価された。2022年からはサントリーホール・シリーズ、第Ⅰシーズン Concerto<以心伝心>を25年まで開催する。

これまで共演したオーケストラとして、国内の主要オーケストラはもとより、モスクワ放送響(現チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ)、ベルリン響、ロイヤル・フィル、BBC響、イギリス室内管、ロッテルダム・フィル、シンフォニア・ヴォルソヴィア、ワルシャワ・フィル、モントリオール響、ボルティモア響などが挙げられ、フェドセーエフ、テミルカーノフ、マリナー、小澤征爾といった国際的指揮者と共演している。デュメイ、ギトリス、ブルネロといった名だたるソリストと室内楽で共演する。

ショパン、チャイコフスキー、ロン=ティボー、ミュンヘンなど、国際音楽コンクールの審査員も務める。
また東日本大震災以降は、被災地の学校や公共施設などで演奏を行い、仙台では被災地活動の一環として自ら企画立案し、ゼネラル・プロデューサーを務める『こどもの夢ひろば”ボレロ”』を開催。音楽を通しての心の交流の場、音楽に限らず子供たちが新たな体験をしながら、自分の好きなものを見つけられるような場を創りたいと、情熱を注ぐ。
CDは、ソニー・ミュージックレーベルズと専属契約を結び、32枚をリリース。近作の2つのベートーヴェン・アルバム『ハンマークラヴィーア・ソナタ他』(2020年)と『ピアノ・ソナタ第30、31、32番』(2021年)は、深化するピアニズムが大きな話題を集め、共に「レコード芸術」特選盤に選ばれた。
著書として『点と魂とースイートスポットを探して』をKADOKAWAより、また平野昭氏との共著『ベートーヴェンとピアノ』(全2巻)を音楽之友社より出版している。
2005年度 文化庁芸術祭音楽部門大賞、2013年度 東燃ゼネラル音楽賞洋楽部門本賞、2013年度レコード・アカデミー賞(器楽部門『シャコンヌ』)、2015年度 NHK交響楽団「有馬賞」、2015年度 文化庁芸術祭音楽部門優秀賞、2015年度 ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞。2018年度 大阪市市民表彰を受ける。2017年度には、紫綬褒章を受章している。
東京藝術大学、同大学院修了。吉田見知子、田村宏両氏に師事。

小山実稚恵さんからメッセージをいただきました

コロナ禍が始まって3年。
2020年のベートーグェン生誕250年の年に悔しくも始まった人間とコロナの闘いは、いつ終止符が打たれるのでしょうか。大阪での新リサイタル・シリーズ開催の2023年の春こそは...という気持ちで、今いっぱいです。
自然災害やコロナのように、私達が受け身でしか処することのできない災いもあれば、人間が自ら起こす災いもある。長い歴史の中では、災いは形を変えて繰り返し起こり続けますが、人間は必ずそれらを乗り越尢て生きてゆく、世界中の人々はそう思っているはずです。
「コロナは何故ベートーヴェン生誕250年という年に重なったのだろう」
これも、やはり運命なのかもしれません。何があっても自らの力で希望に向かって歩むベートーヴェンの音楽を聴いていると、そう思わずにはいられないのです。
そんな時を過ごしているからでしょうか、今、自分の心を見つめる時間が増えている気がします。                    
今回のコンサート「心の詩(うた)」で選曲した、ブラームスの小品、ベートーヴェンのソナタ莠31番、シューベルトのソナタ第21番は、いずれも作曲家最晩年の作品です。
ブラームスやシューベルトの静かな嘆き。そして痛みに寄り添いながらそっといたわってくれる優しさ。ベートーヴェンの深い愛。嘆きの後に未来に向かって気持ちを構築し、希望へと前進していく勇気.....
3人の作曲家が心の奥深くを見つめ、「心の詩」を歌う。やさしさと芯の強さ。
今だから、私は、どうしてもこのプログラムを演奏したいと思うのです。